【疑問】筋肉痛が起こる原因って何だろう?効果的な予防法とは?
- 2022.02.10
- 筋トレ・疑問
運動している方であれば、誰でも一度は経験したことがある筋肉痛。
なんとなく運動して筋肉を使った後に起こるイメージはあると思いますが、具体的にどのようなメカニズムで引き起こされるのか、わかる方はそうはいないでしょう。
実は筋肉痛について研究者の方々の間でもまだまだ、謎に包まれている部分が多いのです。
今回は私の実体験や様々な調査をもとに、筋肉痛についてなぜ起こるのか?起きた後は運動してよいのか?など、詳細について詳しく解説していきます。
筋肉痛が起こる原因
まず筋肉痛は、どういった時に起こるのか?これは運動によって生じる場合、同じ姿勢をずっと続けた時に起こることがほとんどですが、主に「骨格筋」で起きています。
筋肉にも色々あり、心臓を動かす「心筋」、内臓、横隔膜などを動かす「内臓筋」といって同じ筋肉ですが、筋肉痛は通常の日常の動作より大きな運動で一番負荷の大きい、「骨格筋」で起こるのが基本です。
また、激しい運動をすると筋肉に疲労物質である乳酸がたまり、筋肉痛を引き起こすと考えられていました。
しかし、最近では速筋繊維で発生された乳酸は遅筋繊維でエネルギーとして再利用できることがわかり、「乳酸は疲労物質ではなくエネルギー物質だ」と認識されています。
近年の新たな見解によると破壊された筋繊維が修復される際に生じる炎症が原因といわれています。
筋肉は、「筋繊維」という細い糸状のようなものでできており、激しい運動などによって筋肉が刺激されると簡単に破壊されてしまうのです。
そして筋繊維が破壊されると、今度は修復するために炎症が起こります。
破壊された箇所を修復する過程で炎症反応が生じて、痛みを生み出す刺激物質が生成され、筋肉痛が出現すると考えられています。
症状が軽い場合は、運動後から数日で症状が軽減されるでしょう。
筋肉痛の種類
ひとくちに筋肉痛と言っても、実は二種類に分かれているのです。
即発性筋痛
運動した直後や、早ければ運動している最中に起こります。
これが起こる原因としては酸素の欠乏、又は乳酸が発生する過程において、「水素イオン」が発生します。
この「水素イオン」が体内を若干酸性に傾かせる働きがあり、体がだるい、重いと運動中や運動直後に感じるということなのです。
激しい運動をして筋肉に強い負荷がかかってしまうことや、同じ姿勢で長時間座っているなどでも引き起こされることもあり、マッサージなどして軽くほぐしてあげると比較的改善されていくのです。
遅発性筋痛
運動した日から数日後に生じる筋肉痛でありまして、一般的に筋肉痛といわれるのは、この遅発性筋痛を指します。
原因は、筋肉を使ったことで筋線維にいくつものミクロの損傷が生じることにあります。
そのことで炎症反応が起き、さらにその炎症が筋膜を刺激することで後日、痛みを感じることになるのです。
年をとると筋肉痛が来るのが遅くなると言われておりますが、筋繊維を修復したり、痛み物質を取り除いたりするサイクルに時間がかかってしまうのが主な原因でしょう。
筋肉痛になった場合の対処法
筋トレや激しい運動を行なったあとは、自分で体のケアを施すことで筋肉痛の予防や解消につなげることができるのです。
ここからは、筋肉痛のセルフケアについて、ご紹介していきます。
患部をアイシングする
筋肉痛は、筋繊維が破壊されて筋肉が炎症を起こし痛みが生じている状態ですので、アイシングで患部を冷やすことで、炎症が抑えられ筋肉痛の解消につながります。
アイシングは運動してから24時間以内に2回程度行うと効果的です。
ただ、冷却することで血流を悪くすることにもなるので、筋肉が熱を持って痛む場合にその当日のみアイシングするようにしましょう。
冷やした後は、適度に温めてやり、血管を拡張させ、破壊された筋繊維に酸素や栄養を届けることもできるので、オススメです。
ただし炎症を起こしている間は、温めるのはやめましょう。
ストレッチする
運動やトレーニングを行った後は、筋肉が固くなり血流が悪くなっていて、痛みの原因にもなっています。
運動後にゆっくりと丁寧に筋肉を伸ばしてあげることで、筋肉痛を和らげることが可能です。
基本的には、運動後の身体がまだ冷えていないタイミングでストレッチをし、筋肉をほぐし血流をよくすると回復を早くできます。
また、急に激しい運動をすると肉離れなどを起こす危険性があるため、運動前で行うストレッチも非常に大切ですね。
筋肉痛に効果のある栄養を摂取し、睡眠をとる
筋肉を構成するたんぱく質はもちろんの他、疲労回復に効果のある栄養が含まれるような食品やサプリメントを摂ることで、筋肉痛を早く回復する効果が期待できます。
疲労回復で代表的なものは、ビタミンB1なんです。
こちらは豚肉や鶏肉、そしてレバーなどに豊富に含まれています。
また、筋肉痛回復において、しっかりとした睡眠時間を確保し良質な睡眠を取ることは大切です。
睡眠中は成長ホルモンが分泌し、疲労回復にも必要不可欠です。
だいたい7~8時間は眠るようにし、筋肉をゆっくり休ませてあげましょう。
筋肉痛の予防方法
そもそも筋肉痛にはなるべくなりたくない、そんな方は予防法もありますので、こちらを身につけましょう。
ウォーミングアップや準備運動を大事にする
筋肉痛は、普段使わない筋肉を急に動かしたときに起こりやすくなります。
急に激しい運動をすると筋肉に負荷がかかって、筋肉を損傷しやすくなりますので、運動前にストレッチや軽い体操などで筋肉をのばし、血流や筋肉の柔軟性をよくします。
その後、アップで軽いランニングをしたり自転車をこいだりしてから徐々に筋肉への負荷を大きくしていくて、体を慣らすことで、筋肉痛を防止できます。
クールダウンをする
筋トレの後というのは、満足感でいっぱいになり、最後のクールダウンがおろそかになにがちなのです。
激しい運動、筋トレの後に突然動きを止めると、血液の流れが急に悪くなってしまいますので、軽いウォーキングやランニングなどを10分くらい行って、血流を止めないよう心がけると、次の日に筋肉痛が残りにくくなるでしょう。
疲れが溜まりづらい体を作る
エネルギー源となる炭水化物やたんぱく質を摂取するとともに、疲労回復を助けるビタミンB1やビタミンD、カルシウム、アスパラギン酸、亜鉛などをバランスよく摂ることで、疲れが溜まりにくい体になり、筋肉痛を予防できるのです。
筋肉痛の時は筋トレして良いのか?
筋肉痛がある時は、体を休めて、ハードな運動は行わないことの一つの目安だと思います。
有酸素で軽く汗を流す程度なら良いかと思いますが、重りで負荷をかけ短時間で激しく行うことは、筋肉痛があるうちはやめましょう。
これに伴い、筋トレは何日くらい開けたら良いのか?ということでは、筋肉痛がない状態であれば、筋トレしても良いということになります。
バーベルやダンベルなどの器具を使ったトレーニングはかなりの高重量を扱いますので、筋肉痛になりやすいのですが、自重トレーニングで回数で追いこむパターンのものは、だんだん体が慣れてきて、毎日行っても良いと思います。
筋肉痛がないと筋肉は成長しない?
筋トレを初めてまもない初心者の方だと、筋肉痛があまりなくても筋肉は成長するかと思います。
しかし、筋トレ上級者の方ですと、筋肉痛がない中、トレーニングを行っても大きな成長は見られないのです。
上級者の方で筋肉に効率的に刺激を与えるには、毎回取り組むメニュー、やる順番を変えていくか、インターバルを短くするかなど、毎回新しい刺激を与えてやることで、筋肉痛の発生も違ってくるでしょう。
筋肉の表面上から出る筋肉痛ではなく、奥の方から伝わる筋肉痛がでてくるとやっていても気持ちいいでしょう。
まとめ
さていかがでしたでしょうか?
筋肉痛はトレーニングを頑張った証なのです。日常生活に支障をきたすことのないように、しっかり予防やケアをしてあげることで筋肉痛を少しでも軽くすることができます。
筋肉痛についてしっかり理解し、トレーニングを継続することで、筋肉は鍛えられていきます。
皆さんも理想的なボディを手に入れて、楽しく充実した生活を送りましょう。
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